【道草探検隊Vol.8】2002.4.19
道草探検隊指令 15日 久多 集合。BAN隊員からのメールがパソコンに着信。
お題は「パ・エ・リ・ア」。アマゴのパエリア。
ルンルンして当日を迎えた。
前回では、絶不調だった隊長もすっかり元気になっておられ、この日は終始オヤジギャグを連発。
今回はパエリアの達人「矢倉名人」が特別ゲスト。ゲストだけど、特別に働かねばならない人。矢倉名人はスペインに1年ほど居住されていたということでパエリアは本場仕込み。「パエリアは向こうでは男の料理」とおっしゃる。サフラン水、パエリア大鍋2個等を持参されていた。でも、川の幸、山の幸でパエリアを作られるのは初めての模様。私は、本格的パエリア料理をこの目で見る初めての機会なので、しっかり観察することにした。
久多の春は遅い。行く道で桜の花が、ちょうど旬。現地では「ツクシ」も出盛り。
パエリアには 現地調達のツクシ、シイタケ、タラの芽に、前もってBAN隊員が秘密の花園で入手されたコゴミが山菜で入る。お出汁とトッピングはアマゴ、アマゴ、アマゴ。釣り師はBAN&ほんじょー隊員と推測。
例によってべべタコ到着だったので詳しいことは不明。
アマゴは13尾用意されていた。
トッピング用はハラワタを出して姿のまま、出汁用は輪切り。
活アマゴは久多の清流で釣られたものだ。生きたアマゴの頭に、親指と人差し指でビチッとパンチをくらわし、気絶をさせて料理。BAN隊員、ほんじょー隊員は慣れたものだ。気絶しそこなったアマゴを捕まえてみる。川魚はヌルヌルしているから、つかみにくい。でも楽しい。みつこ隊員は気合を入れて ツクシの袴とり。私は川で洗濯。もとい、川でコゴミ洗い。虫がウニョウニョおられる。
結構平気な私。
山川の幸入りパエリアは、最初にタップリのオリーブオイルに、ほんの少々のニンニクを炒め、油に香りを移す。次にアマゴ、山菜を炒める。炒めたアマゴ、山菜は一度取り出す。空になったパエリア鍋に米を敷く、その上に炒めたアマゴ、山菜。またその上に米、山菜を2〜3回繰り返し、出汁の出たオリーブオイルも忘れずに注ぐ。次にサフラン水を入れる。サフラン水がなくなってくると、またサフラン水を足される。
待つこと 1時間足らずだろうか。この間 みつこ隊員は火の番。矢倉名人の指示に従い、焚き火の火の勢いを保持。大変だったと思う。煙は美人の方に流れると決まっている。実際、そうだった。帰宅後は煙もうもうの焼肉屋や焼き鳥屋にいたごとく、カラダ中が煙の臭いだったのでは。
やがて、米がジリジリと鍋肌を焦がす。良い匂いが漂っている。最後にセリとワサビのアラ微塵切りを振り入れる。本来なら三つ葉もトッピングに飾られる予定だったが、皆が忘れた。
名人の「良し」の声。
さて、今まで書いたことはなかったが、食べる前に儀式がある。この儀式が長い。それで、私とみつこ隊員はよく盗み食いをしていたわけだが。パエリアでは盗み食いというわけにはいかない。
さて、この儀式は何か。写真撮影である。BAN隊員はプロのカメラマンなのだ。みつこ隊員はイラストレーター、ほんじょー隊員はプロの木版画家、隊長は前に書いたがプロのエッセイスト。私はプー。で、恐れ多くも、今回から 探検隊のテーブル・コーデネーターを買って出たが、今回が最終回だったので、実はガックリ。
撮影は、お腹グーグーの身には、待つのがつらい時間だ。出来たてのホカホカが目の前で冷めていく。
BAN隊員の撮影が終わり、やっと食べられる。みなでパエリア鍋を囲む。
「オイシイ」「ウマイ」の声があがる。
矢倉名人も「美味い」。隊長も「美味い」。大、大成功。ひとえに矢倉名人のお蔭だ。加えて、材料調達の釣り師と隊員一丸のチームワークもなかなかのものだ。みんな自分の出来ることを進んでする。隊長は監督、ディレクターといった具合かな。
矢倉名人は普通のパエリアより美味いと評価されていた。「アマゴの出汁は凄いもんだ」と隊長。前に味噌汁をアマゴの出汁で作ったときも美味しかった。
山菜もどれもでしゃばらず、味がひとつのハーモニーとなっていた。お米はちょうどよい加減のアルデンテ。
さて、ひとごこちついたあと、予定では、普通のパエリアが作られることになっていた。隊員のお腹は、みな満足だった。でも、名人が作るオーソドックスなパエリアも食べたい。そこで、矢倉名人に予定通り、もう一肌脱いでいただき、普通のパエリア作りが始まった。
今度の食材は、ニンニクたっぷりに、エビ、ホタテ貝柱、鶏肉。コゴミも入れた。先程と同じ手順で、先に具を炒め、取り出す。米、具、米、具、を繰り返し、サフラン水を注ぐ。手順だけはしっかり覚えた。こちらのトッピングはパプリカ・赤い大きなピーマンを八つ切りにしたものを放射線状に飾った。
結果判定。どっちも美味しかったけど、矢倉名人自らも、山川の幸パエリアに軍配をあげられた。お腹の減り具合の作用も多少あったとは思うが。アマゴと山菜のパエリアはほんまに美味しかった。
やがて、終焉の時が雨粒とともにやってきた。パエリア三昧、道草探検隊・最終回は終わった。淋しいっ!
でも、隊長が「とても楽しかったから また集まろう」と言っておられた。いつになるかはわからないが、またの集まりがあったら、また、このページでお知らせしたいと思っています。隊員の皆様と読者の皆様に感謝です。m(__)m
書き忘れていましたが、この日、私は山菜を切っただけでした。押し売りテーブル・コーデネートは、みんなの好意でさせてもらえました(^^)。
愛嬌が取り柄の食欲猛烈の隊員犬、メグ・ライアン号は、今回は欠席。おかげで皆落ち着いて、料理も食事も出来ました。お留守番 可哀想だったね メグ。でも みんなは幸せだったよ。
【付録】
くるくる巻いているコゴミをほどくと先が「青虫」状態になる。みつこさんは「青虫」を作ってくれた。キャーキャーとご愛嬌で騒いだ。実は私は青虫は手掴み出来るのだ。きっとみつこ隊員もできるだろう。野生?の女性はたくましいのだ。でも私は蛇はアカン。
【ほんじょー隊員の本職のHPアドレス】
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/honjo105/
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