【加茂川ぶらり】  2001.6.19

6月10日、日曜日。

友人の雅代さんが、早期胃がんの快気祝いと誕生祝いランチパーティーをしてくれた(実はしてくれと要求した)。

彼女の自宅は上賀茂神社に近く、加茂川のすぐそばにある豪華なマンションである。もてなし上手の雅代さんと、大阪からお祝いに来てくれた彫金家の妙子さんが、腕によりをかけて、天ぷらをメインにとびっきりのお料理と素敵な時間をプレゼントしてくれた。
ちなみに天ぷらは雅代さんの大好物である。揚げるのは妙子さん。

雅代さんは「あんたウチよりぎょうさん食べてる」(雅代さんは大阪出身)と言うくらい、私はいっぱい食べた。胃は充分回復。
妙子さんがオレンジ色好きの私に持ってきてくれたオレンジワインも美味しかった。きっとそのおかげで、食も進んだのだと思う。もちろんちぃとしか飲んでいない。延々4時間ほどのランチパーティーを楽しませてもらった。

その帰りのことである。川好きの私は、どうしても加茂川の土手を歩きたくなった。雅代さんの家から北大路橋まで20分。散歩にはちょうどよい距離である。

ぶらぶら歩いていると、ペリカンに似た鳥(実はゴイサギだった。鳥の絵と名前の看板があったのでゴイサギとわかった)が水面をじっと見ているのを見つけた。きっと魚を狙っているのだと思い、そのゴイサギを私がしばらくじっと見つめる格好となった。

長いことゴイちゃんはじっとしている。私は腰をおろし、煙草を一服。ちいとも動かない。ところが、私が一瞬目を離した隙に水に浸かって(そこは目撃、でも、水に顔をつっこむところは見逃した)すぐに元いた場所に戻っていた。喉のあたりがビクビクと動いていたので、きっと魚を食ったのだと推測。 
ゴイちゃんは、食事が終わったら、さっさと飛び去っていった。しょうがないので、私もそこを立ち去った。

途中、よくテレビのサスペンス劇場などで出てくる加茂川横断飛び石があった。
テレビを見ていて、一度あれを渡ってみたいと思っていた。チャンス到来。雨のあとだったので、川の流れが結構速く、慎重に、滑らないように1個、1個の石を渡り川の向こうに着いた。落ちない様に川面を真剣に見ていたら、流れで目が回り、気分は車酔い。

川ではアオサギ、シラサギ、ワシかトビか羽根の大きな鳥も見かけ、なかなか楽しい。

後先を考えない私は、バス停が遠のいていたことに最後に気付いた。川を渡ったばっかりに、また橋を渡らねばならない。いや待て、観光都市京都、三条京阪まで行くバスはほかにもあるはず。ええいままよと反対方向のバス停にとっとと歩く。三条河原町方面行きのバスはあった。

いきあたりばったりでも、いつだってなんとかなるものさ と帰路についた私であった。

ちなみに加茂川は、高野川と合流する地点、出町橋を越えると鴨川と名を変える。