【ベランダガーデン春便り】  2001.4.3


椿の花が次々に咲いては、いさぎよく散っていきます。

昔の人は験(ゲン)が悪い と言って嫌いましたが、苔むした庭園や、川沿いの岩の上で、花の最後をとどめる姿が無性に好きです。椿と苔って相性抜群です。

我が家はコンクリートのベランダなので、風情という点は求めるべくもなし。きれいに咲いてくれて、ありがとうです。

さて、雪柳に花が咲き始めました。アジサイにも新芽がぞくぞくです。エニシダが白と黄色の2種類あります。よく観察すると、どちらにも固い蕾がちらほら。

オリーブは1.5メートルくらいに成長して、風に揺れています。

私は、何故か木が好きです。ベランダで育てられる木の方は少々、いえかなり迷惑しているかもしれません。

時に、こんなことがあります。
山間のせいか何度も『根切り虫』の被害にあいます。木が弱ってくると、「植え替えて」と不思議なことにサインを送ってくるような気がします。
本来植え替えるべき時ではない、季節はずれに植え替えるのですが、鉢から出すと、大抵は「根切り虫」がうじゃうじゃといます。根は食いたい放題。そのまま放置していたら、きっと木は絶命していると思います。

根きり虫はウジムシの親分みたいで、とってもキモチワルイです。犯人はカナブンという虫。葉を食らったあと、卵をうみつけていくらしい。憎らしい虫です。(洗濯物についているカメムシくらい許せない)

時たま「水くれ」というサインもあります。うっかりしている時もありますから。そういう時は「ごめんな」と謝りまくって水やりです。

枯れたかと思っていた、「マユミ」というピンクのかわいい実をつけるはずの(大きくなったら違う木かもしれません)15センチくらいの木にも新芽が現れだしました。この木は、奈良のお寺で、小さな実を盗んで、植えたものです。「花盗人」をしてしましまいました。
あまりに可憐で、可愛らしい実でしたので、つい出来心が。うまく芽を出してくれましたが、落葉樹だったらしく、入院中に全ての葉が落ち、半ばあきらめていただけに嬉しい春のおとずれです。

我が家には「種まき鉢」というのが一つあります。食用後のカボスや、ユズ、最近はイヨカン、植物園で拾ってきた名前を忘れたローズ某の種など、めったやたらに、同じ鉢に撒いていました。何やら、双葉の芽がたくさん出てきましたが、いったい何の芽やらさっぱりわからない状態です。

芽といえば、あちこちの鉢に、双葉の芽がたくさん出ています。何かのこぼれ種かと思い、大事に育てていたら、雑草だった ということはとってもよくあります。雑草と呼ばれるものも、最初はちゃんと双葉から始まるのが、当たり前のことなのですが何故か新鮮です。

オレンジの色表示で購入したパンジー「パパラジャ」に、昨日とうとう蕾がつきました。色は黄色でした。ガクゼン。クロッカスに引き続き、色ハズレ。

ベランダに春、春、春。植物たちが「春が嬉しい」と言ってるような気がします。ワタシもうれしい。