【散歩】 2001.7.23

久しぶりに散歩をした。
このところクルマで動くことが多かったのと、
ココロが少し閉じこもっていた。

気づかないうちに夾竹桃や百日紅が満開。
他所の家の庭木を眺めるのも楽しい。

私は夏の濃い桃色の百日紅も大好きだ。
太陽に負けじとばかり、太陽と真正面に咲いているように見える。
生命感にあふれる花は、心に強烈な印象を残す。
花が輝いている。

裏山に足を伸ばしてみた。
行く道の田んぼには孵りたての子ガエルが山盛り。
足音に驚いて 叢から田んぼの水の中に逃げる。
しばし、腰をおろしてカエルの観察。

山にはところせましとクズが繁茂。
私には食材に見える。

季節ごとに景色を変える山に驚きと軽い興奮を覚え、
景色を楽しみ、叢のガサっというオトに少し怯え、
怯えや恐怖はどこからくるのかと哲学したり、
だが、そんなことはすぐに忘れ、
木々の移り変わり、
野草の移り変わりに目を奪われる。
もう、何回となく歩いているが、歩くということは
常に新しい発見をさせてくれる。

名前も知らない小さな花に足を止める。
花には命の輝きを感じる。

鳥の声も美しい。

3年ほど前に護岸工事で失われてしまった緑が再生していた。
『もののけ姫』の破壊と再生が再現されたような大自然の育み。

私の散歩コースの折り返し2キロ地点、
鳴滝不動さんには清水が流れる。
顔を洗い、首筋を湿らす。
細胞が生まれ変わるような爽快感。

久しぶりの散歩は、ちょっと足にこたえた。

大地に腰をおろし、風を感じる。
木の葉の葉ずれの音に耳を澄ませる。
木洩れ陽を浴びる。

ゆったりと時間(とき)の流れる朝の散歩。

極上の時間。